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花の擬人化を扱った創作企画用ブログ
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霧雨璃亜様より小説
朝顔、瓢箪



[ろくでなし]
「一緒に飲んでもいいかねぇ」
音もなく隣に座ってきた男は、唐突にそう訪ねてきた。
男の腰に下がっていた大徳利には、たっぷり酒が入っているようだ。
瓢箪の酒がちょうど無くなってたので都合がいい。
「うむ。注いでもらうがな」
「それくらいなら、お安いごようさぁ」
へらりと笑ったその男は、懐から出した猪口に酒を注ぎ、わしに差し出した。
「今日は良い月だしねぇ。酒が上手い」
自分の分にも注いで、くいっと一気に飲んだ男は、猪口を持った手を膝に置いて、月を見上げている。
頭に乗っていた帽子は、いつの間にか男の隣に置かれていた。
「……お前さんには、太陽のほうが似合いじゃな」
小麦色の男の肌は、太陽の光で自然に焼けたものだろう。
「太陽は、いつもそばに居るしねぇ…見飽きては無いけど、時々は月が見たいのさぁ」
苦笑しながら月を見続ける男は、ふくと、ふくの弟分の保護者だったと思い出す。
そして、ふくの話していたことも。
「ふくが、話しておったぞ?お前さんが大人なのに子供みたいじゃと」
「そうだろうねぇ。そう見せている自覚はあるさぁ」
軽く笑ってわしを見た男の瞳は、なぜか申し訳なさそうにも見えた。
「あっしは人に依存しないと生きてけ無いからねぇ…ふーには悪いことをしてるとは思ってるよぉ。たいようも、ふーに依存してるとこがあるし、結構、負担になってることも知ってるさぁ」
「だったら…」
「けど、お前さんや、トリ子ちゃんとかがいてくれて、ふーと関わってくれるから、あっしは安心してんだよぅ。ふーは、辛いことも押し殺すことがあるからねぇ。少しでも、誰かと話して、愚痴を言えてるなら安心なのさぁ。本人は、愚痴を言ってるって自覚ないだろうけどねぇ」
にこりと、少し笑みを深めて空いたわしの猪口に酒を注ぐ男。
自分の分にも酒を注ぎ、こんどはちびちびと飲み始めた。
「あっしはオッサンで、しかもろくでなしだしねぇ。できることと言ったら、義理だとしても大切な娘の恋心を応援するくらいさぁ。……本人、無自覚だけどねぇ」
くすくすと楽しげに笑う男の言葉に首を傾げると、ぱたぱたと軽い足音が聞こえる。
「ま、酒好きのろくでなし同士、仲良くやろうかぁ」
「………わしは、ろくでなしじゃないぞ」
かけてくるふくの姿を見ながら、わしは男の言葉に否定を返した






何だかんだでオッサン朝顔さんはとても良い人だと思う(´∀`)
素敵な飲み友達ができて嬉しいです!絡み小話ありがとうございます!

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